「おっちゃんたち、優しかったなあ。」


今回は、

~おっちゃんたち(元当事者の方々)が学校に来てくれた編~

(前回のブログより https://kodomono-mori.com/blog/?p=17624)

 

全体のお話では、

ホームレスってなに?

お仕事はしてないの?

どうしてホームレスになるの?

などについて、こどもたちからの声も拾いながらお話してくださいました。

 

病気をしたり、会社が倒産したり、人間関係でしんどかったり、頼れる人がいなかったり。

みんなそれぞれちがう理由があってホームレス状態になるんだ、ということを知りました。

 

また、こどもがホームレスの人たちを襲撃することについて、「どうしてそんなことをすると思う?」という問いかけが。

 

「そのこどもたちにとって面白いから」

「恨みみたいなんを持ってる」

「汚いし、いややから」

「じゃまやから?」

「そのこどもたちにもストレスがあるから」

 

この襲撃のお話は、今日来てくれている元当事者の方のひとりのご経験。襲撃されて亡くなられたのは、お友だちだったそうです。

 

「ホームレスはゴミやから。ゴミを始末しただけや」

 

襲撃したこどもはそう言っていたんだよ、ということを聞いて、

「ゴミちゃうで!」と、一年生の子が言いました。

 

全体のお話を聞いた後は、グループに分かれて座談会。おっちゃんたちを囲んで、お話をします。

「ホームレスだったとき、うれしいことはあった?」

「友だちっておったん?」

「孫はいるの?」

「ごはんとかどうしてたん?」

「なんでホームレスになったん?」

 

あるグループでは、お一人の方がこう言っていました。

「一人でおったときにな、大阪市の人が来てな、「何してんのん?」って聞いてきてん。今思うと、気にかけてくれてたんやなと思うんやけど、その時は、「ほっといてくれや」と思っとったなあ。ホームレスになりたくてなったわけちゃうかったからなあ」

 

それを聞いて、あることを思い出した子がいました。

 

「前さ、おっちゃんたちに会いに行って、帰り道話しかけたやん?その時に返事してくれへんかったおっちゃんおったやん。その人も、もしかしたら、「ほっといてくれや」っていう気持ちやったんかなあ。」

この方からのメッセージは、友だち、親を大事にして、人に頼っていいんやで、ということでした。

 

 

最後に、ホームレスのおっちゃんたちに何かあげるとしたら、これからの季節やと何がいいか?ということを聞きました。

 

実は、萩之茶屋周辺へ行く前に、事前学習としてDVDを見たのですが、その時の振り返りで、

「使わへんくなった毛布とかあげたらいいやん」

「段ボール持って行ったら?」

というような振り返りがありました。

そこで、おっちゃんたちに直接聞いてみよっか、となったのです。

こどもたちが想像していたものとは違う、「あ~、なるほど~」というものを知りました。

 

 

おっちゃんたちに「ありがとう」の拍手を送り、最後の記念撮影では、膝にのっけてもらうまでの関係に(^^)

 

「おっちゃんたち、優しかったなあ」ということばが、こどもから聞こえてきました。

 

 

(M.F)