ある男の子のおじいちゃんの家に、「おでかけ」で行ったときのこと。
職人さんのおじいちゃんが作った10連発のゴム鉄砲を見せてもらいました。
「すご～い！」「こんなん、作ったん？」「プロジェクトで作りたいけど、絶対無理やな～」
驚きと感動の眼差しで、おじいちゃんのゴム鉄砲を見てから、半年以上たった頃、一人の男の子が、インターネットでそのときのゴム鉄砲の作り方を見つけ、「作ってみよっかな～」と言い出しました。
かなり複雑な作り方で、作り方を見ただけで、クラクラしそうな感じでしたが、とりあえず「やれるところまでやってみよう」と、ゴム鉄砲づくりが始まりました。
ミリ単位で寸法を合わさなければならず、ベニヤ板の裁断もやり直したり、作り方の説明の意味がわからず、試行錯誤したりと、長い時間（20時間以上）をかけて、ようやく完成しました。
とてもすばらしい仕上がりで、無事に１０連発したのですが、引き金やうまく動かないとか、威力が少し弱いなどの問題点がありました。
「もう一回、作ってみるな。威力が弱いから、銃身を長くして、ゴムは2つをつなげた長いゴムをつけたらいいと思う。」
その男の子は、長い時間をかけて1作目をつくり疲れているにもかかわらず、1作目の反省を生かして、2作目づくりにすぐにとりかかりました。
そして、なんとたったの3時間程度で、2作目を完成させました。
インターネットに乗っていた作り方を自分なりに改良し、掲載されていたものよりも、威力があり、性能がいい１０連発のゴム鉄砲が完成しました。
かなり難しい内容を試行錯誤しながら理解し、さらに最初の説明を発展させて、それよりもいいものを作っていく姿勢にとても感心しました。
その子の中に、大きな力が育っていっていることを感じました。
