伝え合い、聴き合うことを目指して


 箕面こどもの森学園は、フランスのフレネ教育をベースにしています。
 フレネ教育の特色の一つが、自由作文です。自由作文とは、文字通り、自由に作文を書きます。けれども、ただ、作文を書くだけではありません。書いた作文をみんなの前で読んで、内容をみんなに伝えるのです。
 フレネ学校では、みんなの前で読まれた作文の中から、印象に残った作文を投票で選びます。選ばれた作文は、みんなの教材になります。読み返し、綴りを直したり、伝わりにくいところは、説明を書き加えたりします。そして、それを清書して、挿絵をつけ、冊子にしていきます。
 ここで大切なことは、ただ作文をかくことではありません。自分の目で見たこと、心で感じていることを、文章にし、みんなに「伝える」ということと、伝えられたことを周りが「受けとめる」ということです。その積み重ねが、自分自身を伝えることになり、友達を理解し、認めることにつながります。その営みが、子どもたち同士だけでなく、そこにかかわる大人も含めた学校といく共同体を支える大きな柱になっていきます。
 箕面こどもの森学園では、その自由作文の営みを大切にしようと、伝え合い、聴き合う時間をことば共同としてもつことにしました。
 まだ作文を書き始めた子が少ないので、「伝え合う、聴き合う」をテーマに、ジェスチャーで自分のことを伝えるゲームをしました。
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 ある子の好きなスポーツが、ペタンクだったり、はまっていることが、ピアノの先生からもらうご褒美のシールを集めることだったり、意外なことがたくさんわかりました。
 そんな中、一人の女の子が、「ことば共同っておもしろい!」と言っていました。
 
 伝え合い、聴き合うおもしろさを体感したのだと思います。
 この時間が、学校の土台をなっていくと思うので、大切に子どもたちと創り上げていきたいと思います。