学び場コーディネーターManabeeプログラム’18の3回目”対話”(合宿1日目)


昨年から始まった、「学び場コーディネーター Manabee(マナビー)プログラム」。

こどもの森の学び方、スタッフとしてのあり方などを4日間で4つのテーマ(自己肯定感、自己決定、対話、ESD)について学んでいただき、後半は実際にこどもの森で1コマの学習を担当していただく、共育プログラム作りをしていただきます。

そんな、理論と実践両方を学んでいただけるプログラムです。

 

今回より、昨年の参加者の方のフォローアップを兼ねて、数名の方に講座のファシリテーターとして参加していただいています。

3回目(合宿1日目)の様子を、昨年の参加者のたがみんさんが書いてくださいました!

以下、たがみんさんの報告です。(J.S.)

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8月18日・19日の土・日曜日に、2018年度Manabeeプログラムの合宿が開催されました。

合宿前半の18日、第3回のテーマは「話し合いの中で学ぶには ~対話~」です!

 

認定NPO法人箕面こどもの森学園の会員・保護者のツヨシさんの司会で、

Manabee合宿がスタート。

最初に、今回の合宿についての説明とサポートメンバーの紹介がありました。

 

そのあとに「ハッピータイム」。

近況報告や学校に対する参加者の皆さんの熱い想いについて、交流することができました。

今回は14人の参加者が4つのグループに分かれました。

 

場の空気が解れてきたところで、

今回のテーマ「対話」の土台についてさのっちさんの話が始まりました。

「対話」とは何だろう?「会話」とは何が違うのだろう?

普段から何気なく使っている似たような言葉にも、大きな違いがあります。

 

「会話」は一つのテーマについてとりとめのない会話をすること。

「対話」は一つのテーマについて面と向かって自分の意見をぶつけること。

似ているようで本質的には全く異なるものです。

ただし、「対話」をするためには自分の意見を持たなくてはなりません。

ここに第1回と第2回のManabeeプログラムのテーマだった

「自己肯定感」と「自己決定」に繋がります。

「自分が自分であって大丈夫、だから自分の思っていることをここで発表しよう」

そんな意見をみんなで出し合い、より良いものをつくるのが「対話」の場です。

 

こどもの森学園でも、スタッフさんたちはファシリテーターとして見守りながら、

話を整理したり、ついてこれないこどもたちのフォローをしたり、働きかけていきます。

その根底は、「関係性」「あり方」「自分との対話」を大切にしたものです。

 

では実際に、こどもの森ではどのような対話の場をつくっているのでしょうか?

その環境について話をしてくれるのは、みほさんです。

「全校集会」

「行事」

「共同プロジェクト」

「哲学」

 

人数が多いからその意見に決定、という「多数決」はありません。

みんなで考えて、みんなが納得できる答えを出せるように対話を重ねる。

どうしても意見が食い違って結論が出せないときは、

計画当初に描いていたゴールを手放すこともある。

これらのプロセスはとても時間がかかりますし、非常に勇気のいることです。

しかし、この部分をショートカットしてしまうと

議題に対しての子どもたちの当事者意識が弱くなってしまう。

だからこそ、こどもの森学園では「対話によって物事を決める」という原則を大切にする。

過去の失敗談も踏まえた、みほさんの話がすごく印象に残りました。

 

休憩を挟んだのち、グループワークに入りました。

実際にグループで対話をしながら、対話のある学習の案づくりに挑戦しました。

「どんなコンセプトで学習案をつくる?」

「今回の学習対象者は?」

等々、着目するところが多く、たくさんの意見が出てきました。

中には「〇〇がやりたい」「××をやりたい」という真逆に近いような意見もありました。

もちろん、それを消化する方法は「対話」です。

より良い学習にするため、どんどん話を進めていきました。

最後の休憩のあと、各グループの案による学習活動が始まりました。

「できること、できないことに関わらず、やってみたい遊びを考える」

「こどもの森学園の新入生募集パンフレットに掲載するキャッチコピーを考える」

「自分が今の欲しいものから、幸せについて考える」

「1日を元気に過ごすための朝の活動について」

いずれの学習活動も斬新なアイデアが詰まったものばかりで、

深い!面白い!という驚きの連続でした。

また、学習活動のあとにはフィードバックを行い、

良かったところ、チャレンジしたらもっと良くなるところなどを伝えました。

皆さん、学び場づくりに対する自信になったように感じます。

 

気付けば18時30分を過ぎており、合宿1日目はあっという間に終わりました。

 

報告者の私は、残念ながらここでお暇することになりましたが、

夕食・懇親会の中でたくさんの素敵な交流があったのではないでしょうか。

ムッシュの食事で舌鼓を打ちながら、こどもの森学園の「神」と対話する……

参加者の皆さん、それぞれの想いを持って過ごした夜はいかがでしょうか?

そしてManabee合宿は2日目、

第4回のテーマ「ESD」に続きます。(T.T.)