サーキット方式でたっぷり運動遊び


3学期最初の体づくりA・B(低学年・高学年)。希望する子が選択して参加する時間です。

 

まずは低学年の時間。ホールにカラーボールをばら撒いて「めちゃぶつけ」からスタート。カラーボールをひたすら投げては当て、避けては投げ・・・これをひたすら繰り返します。エネルギーのたくさんある子たちが、それを思いっきり発散しつつ、楽しく新学期をスタートするにはうってつけの活動でした(『クラス全員がひとつになる 学級ゲーム&アクティビティ100』甲斐崎博史(著) 2013  ナツメ社 より)。

これは前回の低学年レクでもやった活動だったのですが、2回やっても子どもたちはキャッキャと楽しそう。一向に盛り上がりが冷める気配がありません。そこで、次に予定していた活動はカット。たーーっぷり15分程、「途中で当てられたらしゃがみ、立っている人を当てたら復活できる」というルールに変えつつ、ひたすら投げ続けました。さすがにこれだけ動き続ければ、エネルギーにあふれた低学年の子どもたちも、顔を赤くして充実の表情。

 

続いて、ホールの端と端をビニールテープで結んで、簡易ネットを張りました。外には平均台を2つ置いてあります。

「今日は2つの場所を使って遊びます。これから、このメンバーを2つに分けるので、片方のチームはここ(ホール)で、もう一つのチームは外で最初にやりましょう。途中で、声をかけるので、そしたら場所を交代します。なので、どちらのチームになっても両方の運動をする、ということになります。(複数の場を設けて、それぞれの場の活動を学習者が同時に・自律的に進めるので、サーキット方式と呼んでいます) これから、それぞれの場所での遊び方を説明するので、よーく聞いてくださいね。」

と言ってから、室内のバレーボール、屋外の平均台じゃんけんの遊び方をそれぞれに実際に試しながら説明。最後に、

「どちらの場所も、ルールは自由にアレンジしていいからね。とにかく、大切なことは楽しく運動する、遊ぶことなので。」

と伝えて、それぞれにスタート。

 

バレーボールの経験はそれほどなかった子どもたちでしたが、スタッフが持ち込んだ風船ボール(風船を包んだ布製のボール)を使用していたので、初めての子でも易しく取り組めたようです。

 

「ねえ、ルール変えない? ここから外に出たらアウトっていう風にさ。」

「こうなった時は、どうする?」

「よし、じゃあ今のはどっちの点でもないことにしよう。」

細かなルールは自分たちで確かめ、お互いに調整しながら進めていきます。

 

外の平均台じゃんけんはシンプル。2つに分かれて両端から渡り始めます。お互いが出会ったところでじゃんけん。勝ち続けて相手チームの側に渡ることができた方が勝ちです。これは、定番の遊びですが、ワイワイと大盛り上がりの子どもたち。

 

「交代でーす。」

というスタッフの一声に

「えーっ! もう!? もっとやりたかったなあ」

と言いつつ、子どもたちはそれぞれに違う場所へ移動。熱気をそのままに、次の活動に移っていきました。この間、スタッフの関わりはとても限定的。ほとんど子どもたちがイニシアチブを取って活動が進んでいきました。

 

高学年クラスでも同様の活動をしましたが、こちらは少しレベルアップ。平均台じゃんけんの遊び方として2人組の列車でやることを提案したり、ポールで障害物を加えたりなど、スタッフも一緒になって「もっと面白く工夫しよう」としながら、思いっきり遊びました。

高学年クラスの活動中、見学者の方はこの光景を不思議そうに見ていて、

「これは休み時間ですか?」

と尋ねられたので、

「体づくりの時間です。2ヶ所でやることで、スタッフが過度に関わらなくて済むので、子どもたちが自律的に活動を進めることができるようになると思っています。」

と活動の意図をお伝えしました。

 

体づくりは「体力や技術が高まること」ももちろん大切だとは思うのですが、一番大切なことはちょっと違うところにあるんじゃないかな、と考えて取り組んでいます。

(D.H)