ワールドオリエンテーション「暮らしとエネルギー」の校外学習で、
堺市にあるエルクールさかいこう(堺港発電所)と
高石市にある大阪ガス ガス科学館に、小中学生全員で見学に行きました。
こどもの森では2度目の大型バスツアー!
渋滞のため予定より少し遅れてエルクールさかいこうに到着。
初めに、PR館ホールで案内の方からエネルギーについてのお話と、
堺港発電所のことを聞きました。
「みんなは朝ごはんを食べて、体を動かすことができますね。それがエネルギーです。
電気もエネルギーです。
電気を使って物を冷やしたり、音を出したり、明かりをつけたりすることができますね。」
案内の方が、手回し発電でプロペラを回しながら説明してくれました。
たしかに、電気は目に見えませんが、こうして電気を確認することができますね。
「ここは電気を作る工場です。電気を作ることを発電といいます。
水力発電、火力発電、風力発電などがあります。
電気というエネルギーを、水や火や風というエネルギーを使って作ります。
堺港発電所では、主に火力発電をしています」
なるほど、エネルギーを使ってエネルギーをつくっているのですね。
「火力発電の燃料は何か知っていますか」
「石炭!」「木」「石油」「天然ガス」子どもたちが答えました。
「そうですね。ではその石油や天然ガスはいったいどうやってできたのでしょう」
「昔々、地球に恐竜がいた頃、火山が爆発して木や生き物が死んで土に埋まりました。
そして土の重みと地熱で温められて、土の中でドロドロになりました。
それが石油のもとです」
案内の方がホワイトボードに絵を描きながら、説明してくれました。
石油や石炭などの化石燃料がどうやってできたのかがよくわかりました。
「石油はいつかなくなってしまいます。
なので、少ない燃料でたくさん発電できるように工夫しなければなりません。
堺港発電所では、天然ガスを燃料とした、少ない燃料でたくさんの電気がつくれる発電方式(コンバインドサイクル方式)に切り替わりました。
今からバスに乗って工場内を見学していただきますね」
案内の方の説明はとてもわかりやすく、
しかも今回のテーマ学習の学びのポイントとばっちりあっていました。
実は、今回わたしたちがエネルギーについて学んでいるということで
いつもお話されるのとは違う内容を考えてくださっていたのでした。
お心遣い、ありがとうございます!
広い工場内なので、バスで移動しながらの見学でした。
ここの敷地はとても広くて、USJが2つすっぽり入るほどの大きさだそうです。
バスは、今はもう使わなくなった古くて大きな発電設備の横を通って、
現在稼働している発電設備の中央制御室に到着。
ここでいったんバスを降り、2グループに分かれて中央制御室を見学に行きました。
ここで発電のすべてのことがわかるそうです。
制御室にはたくさんの人が24時間2交代で働いているそうです。
中央制御室は撮影禁止だったので、残念ながら写真はありませんが、
とても広い部屋に大きなモニターがあったり、コンピュータが並んでいて
みなさん真剣な表情でお仕事されていました。
「ここで働く人の挨拶は『ご安全に』なんです。
すれ違ったときなどに、おたがいに『ご安全に』とあいさつするんですよ」
「こんにちは」の代わりに「ご安全に」って、いい挨拶ですね。
その後バスに戻り、工場内をバスの中から見学しました。
えんとつがたくさんありました。
長いえんとつは、煙をなるべく高くへ放出するためだそうですが、
新しい発電設備のえんとつは、古いものより低く、それはなぜなのか聞いたところ
新しい設備のえんとつは技術が進んだため、大きな力で煙を上に放出できるので、低くても大丈夫なのだそうです。
そしてPR館ホールに戻り、手回し発電の体験をさせていただきました。
ハンドルをぐるぐる回してプロペラを回したり、電気をつけたりして、発電を体感することができました。
こうしてエルクールさかいこうの見学がおわり、
次の見学先、大阪ガス ガス科学館へと向かいました。
→②ガス科学館編へ続く
(A.M)