箕面こどもの森学園の中学部は『学ぶと生きるをデザインする』をテーマに日々の学習に取り組んでいます。普段はあまり紹介できていませんが、基礎学習(教科学習)をどのように進めているのかについてお伝えします。
毎日、午前中を中心に基礎学習の時間、英語・数学・日本語(国語)の共同学習の時間があります。
基礎学習の時間は個別学習で、自分で立てた月ごとの計画に沿って個別で学習を進めます。
机に向かって学習しています。この4名も学年がバラバラで、1年生から3年生までいます。
ですので、取り組んでいるものは別々で、自分の課題に取り組みます。そして、最近では特に1年生の人が近くの2.3年生の人にわからないところを聞くことがあります。
これは、基礎学習の時間でスタッフへの質問や丸付けを積極的に持っていく人が多くいて、混雑していしまうことを受けて、中学部の集会で話し合った結果、嫌な人は予め周りに伝えることにして、特に問題ないようであればわからないところは周りに質問してもいいということにしよう、と決まったからです。
わからないところや丸付けは、スタッフのところに持っていきます。
そこでは教えてもらえたり、特に難しいところは一緒に考えたりします。
場合によっては、1年生同士でも教え合ったり一緒に考えたりしています。
こんな風に、基本的には自律して学習することをベースに、同じ部屋で学習することのメリットも活かしながら、それぞれが責任を持って学習の場を作っています。
最近ではeラーニングに取り組む人もいるので、場合によっては別室で集中して取り組むこともあります。
それぞれに合った学習スタイルを作っていきます。
そんな個別学習をしながら、中学生の場合は学年ごとに必修の共同学習があります。
※現在は便宜的に2つのグループ(1年生と2・3年生)に分けて共同学習をしています。
数学の共同学習では、単元の導入や大切な部分を系統的に学ぶ時間です。
スタッフによる説明を聞き、課題を解いたりしながら理解を深めていきます。
問いかけに答えたり、課題に対していろんなアプローチをみんなで考えていくことで、教えられたことを練習するだけでなく、多角的に考えてそのプロセスを大事にする時間です。
担当のスタッフも、やっている内に新しい発見があるというくらい、クリエイティブな時間になっています。決して分量は多くありませんが、深く考えて自分の力で学んでいく時間です。
英語の共同学習は、できるだけ英語で学んで、コミュニケーションを大事にする学習です。
始まったら、いつも挨拶やその日の気分、昨日何を食べたか、などを英語で話すことを習慣づけています。
絵本や映像教材を用いて、五感を通して学びます。
参加型のやり取りで、その日のテーマに沿っていろんな表現を学んだり、文法事項に触れたりしています。
そして、その日の課題や共通で使用しているテキストの問題に取り組んで定着を図ります。
そんな風にして、学んでいます。
日本語については日本語のカテゴリーの記事をご覧ください。
またその他の数学や英語の学習も、カテゴリーごとに記事がありますので、よかったらそちらもご覧ください。
ちなみに、時間割には理科や社会がありません。理科や社会はワールドオリエンテーションの時間に触れたり、個別学習で各自が計画を立てて取り組んだりしています。
進路は、それぞれがお家や学校でも相談しながらいろんな情報に触れて決めて、それに向かって学習していきます。
2017年度に初めての卒業生が5名卒業していきました。その内、3名が私立の高校へ受験をして進学、1名が海外の高校に進学が決まり(入学は9月)、1名はアーティストとして活動しながら通信制高校に入学し家庭で学習しています。
進路を自分で決めた後の学習への取り組みは、やはり集中力が違いました。そして3学年が1クラス(1学年定員7名、全体定員20名)なので、他の学年にもいろいろ伝えたりしながら、時には進路を考える時間を学習時間としてとって、中学部全体で一緒に考えたりしながら過ごしています。
基礎学習は自律して学習し、『学ぶと生きるをデザインする』ために自分と向き合う時間になっています。それがあって、共同して活動したり、話し合ったり、いろんなことにチャレンジしながら学校生活を送っています。(J.S.)
※中学部へは小学6年生(次年度から)と中学1年生であれば、入学が可能です。
ただし、見学をして体験をして入学するかどうか、入学できるかどうかを検討し、ご本人・ご両親の全員が納得をしていただくことで入学となります。
興味のある方は、お問い合わせください。
お電話:072-735-7676