第54回教育カフェ・マラソン~倉田操さん 俳優・演出家~


今回の話題提供者は倉田操さん。俳優・演出家として活動されています。

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半生を振り返って、なぜ今俳優や演出家として活動されているのかについてお話してくださいました。

実は現職の池田市長の息子さんである操さん。 生まれた時から池田市の市議会議員の息子でした。 近所では有名な父の息子として過ごすことは窮屈に感じていました。

小学生の時に、なぜ生きているのか、死んだらどうなるのか、ということに関心が起こり、学校ではそういう大切なことが学べていないと感じていた。 息苦しさを感じる暮らしに、早く地元を出たいと考えるようになりました。

そんな中「チャラチャラ」過ごしていたが、お父さんの選挙の時にも問題を起こしたりしていたため、親からも早く外に出したいと思われていたのかもしれないと感じていた。

そして、オーストラリアに留学できることになった。

池田から出たい一心でタスマニアに行き、自由になりたくやってきたが、そこでは寮からなかなか出られないような不自由な生活。 その後シドニーに飛び、最終的には2年半過ごして帰国。

そこではドレッドヘアにピアスでダンスを学んでいました。

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まだ何をやりたいかわからないと感じていた倉田さん。 とりあえず芸能活動で売れて、好きなことをやろうと考えていました。 そして倉本聰さんの富良野塾にチャレンジして見事合格。 特殊な環境で演劇を学びます。

大阪に帰ると、劇団ぽこあぽこの演技指導を頼まれる。まだ勉強中なのに、子どもたちに教えるなんてできないと断るも、だからこそと言われ引き受ける。子どもたちと一緒に学びながら演劇をしていく。

そして、シニア劇団を立ち上げるという話に出会い、同じように演技指導をすることに。 そこでの初公演が終わると、自分も皆も泣いていて、驚く程の感動がありました。

自分の好きなことをやって、その結果まわりの人を感動させることができるという体験でした。

さらに、練習風景の面白さを伝えようとドキュメンタリーを作ろうと企画書を作る段階で、ブロードウェイで公演というアイデアが生まれ、実現に向けて動き出し、3年間で実現につなげる。

そういうことを通して、やりたいことに場所は関係ないし、売れなくてもできるのだと感じていくことに。 東京に住んで月一回大阪に帰ってくるという生活をしていたが、東京から引き上げて大阪で活動することを決意しました。

今も劇団ぽこあぽこやシニア劇団すずしろの演技指導をしながら、去年から「自分をつくる学校」を始める。 これがやりたいことに一番近い、とのこと。

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倉田さんにとって、演技とは嘘ではなくて、与えられた舞台の上で「本当にやる」ということ。

今日の熟議のテーマは

・自分の感情とどう付き合っているか

・演技というものの可能性について (こんなことに使えそう、など)

の2つになりました!

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無意識に起こる感情や行動を意識でとらえなおして、また無意識へ。 演技の場のようなリアルではない場所だからこそのよさがある。 など、熟議のシェアがありました。

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感情を直接コントロールするのは難しい。でも行動はある程度意識的に変えられる。また、感情が起こった時の身体の変化を意識的にとらえることができる、そしてそれをコントロールしていけるようになる、心身操作法、というようなもの。 演技にはいろんな可能性がある。

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人は生きる中で、何かしらの役割を担っているが、それを感じられない時もある。 演技の場は、役割が与えられていて居場所が確保されている。 日常でそれを感じられていない人にとっては特に大切かもしれない。 演技というものを考え直し、いろんな視点が出てきた機会でした。

倉田操さん、ありがとうございました!

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そして、次回は9/1(金)で築城由佳さん。社労士事務者の代表をされていて、シングルマザーとしてもいろんな取り組みをされている方です。 お楽しみに!

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