学習計画(低学年)


こどもの森では、毎週金曜日に一人ひとりが翌週の学習計画を立てる時間を設けています。年度のはじめに年間の目標と計画を立て、それを元に1学期・1ヶ月の目標と計画を立てます。そして、さらにそれを元に1週間の計画を立てるのです。

 

もちろん、この計画は立てるだけでは終わりません。1週間・1ヶ月・1学期・1年間というそれぞれの節目に、必ず各自が振り返りを記入します。そうすることで、子どもたちに自立して学ぶことができるようになっていって欲しいと願っているからです。特に「ことば・かず」や「プロジェクト」の内容は自分で決めて書き込むので、それぞれが自分の決めた内容を、自分の決めたペース・方法で学ぶことが出来ます。「選択プログラム」といって、自分で参加するかどうかを決めるプログラムもあります。

 

スタッフの役割はそれをサポートすることです。毎週、学習計画を立てる前に必ずその週の学習等を振り返ってシートを記入しますが、そこにはスタッフからのメッセージが書かれています。「こんなことを頑張っていたね!」「次も楽しみにしているよ!」など、その子のよさや想いなどに共感と励ましのコメントを添えることで、次の1週間の計画も、また前向きに取り組んでもらいたいと考えています。

 

今日は最近の写真を交えて、具体的にその取り組みをご紹介します。

こちらは、低学年の子たちが学習計画を立てている様子です。

 

 

1週間の振り返りを黙々と書いています。

振り返りを書き終わった子は、引き続き次の1週間の計画を立てます。

 

1週間の計画にはプロジェクトの時間に取り組む内容を決めることも含まれています。この子たちが見ているのは、プロジェクトの時間に取り組んだ内容について振り返って書く「まとめ」の用紙を綴じたファイル。

この「まとめ」には、取り組んだ感想やその作り方、スタッフのコメントなどが記されています。

ファイルは「木工」「料理」「手芸」「工作」などいろんなジャンルに分けらており、歴代の子たちが取り組んできたものを、自分たちの取り組みの参考にしています。

「なあ、これ作らへん?」

と相談している姿はよく見られます。このように、子どもたちの学び合いは世代を超えたものになっています。

もちろん、一人でじっくりファイルを見つめて何をするか考える子もいれば、

このように、本をヒントにする子もいます。

「なあ、これってなんて書いてあるん?」

とスタッフに質問する子もいます。このように、みんなで相談しながら計画を立てていきます。

全ての振り返りと計画が書けた人から、クラス担当のスタッフにチェックしてもらい、学習計画の作成は終了です。スタッフはクラス全員の計画を把握できるように、1枚の紙にまとめています。

 

そして、翌週にはこの全員分の計画を元に、スタッフの体制を決めていくことになります。一人ひとり違う計画に応じることは時に大変なこともあるのですが、スタッフの協力体制を作って取り組んでいます。

 

こどもの森の大切な日常のひとコマです。

(D.H)