11月19日(土)、東京のユネスコ・アジア文化センターで、
ESD(持続可能な社会を作る教育)の講演会及びワークショップに参加しました。
講演者はイギリスにあるアシュレイ校(公立の小学校)の校長であるRichard Dunne氏でした。
Richard氏は友人と一緒に南極を訪ねた際に、船が流氷に囲まれるなどの体験をし、
帰国後地球温暖化の恐ろしさを子どもたちに伝えました。
子どもたちは自然環境を守ることの重要性について学び、子どもと教員、保護者も含め、
学校全体として持続可能な社会を作るため、自然エネルギーの利用など
さまざまな問題に真剣に取り組んでいます。
建物にはソーラーパネルが取り付けられており、子どもたちは毎日
発電量、Co2量、水使用量のデータを集め記録し、水や電気の使用量を減らすためにどうすればよいか話し合い、1年間で約50%のエネルギー削減に取り組み、成功させました。
自分たちで作った有機栽培の作物は給食に使われ、食べ残しの量を毎日量り、それらをコンポストに入れたい肥にしています。養蜂を行い、蜂や蝶など生き物の生態から自然のサイクルを学んでいます。
植物や昆虫の身体など、自然界に存在する形と幾何学をむすびつけて学んだり、
動植物に関心を寄せることにより、自然の中の相互依存、人間と自然との共存の学びを深めています。
ワークショップでは同じテーブルの参加者と意見を出し合ったり、各々が描いた図形を眺めながら感想を言い合ったり、学校と地域のつながりについて話し合ったりしました。これまでのこどもの森の学習をふりかえるよい時間になりました。
休憩時間には前日の「ESD Food プロジェクト」の国際ワークショップから参加されていた
インド、インドネシアなどの先生方からドライフルーツのお菓子などをいただきながら一息つきました。
全てがESDといえる実践をされているアシュレイ校とこどもの森とのの違いを考えつつ、
社会を変えていく子どもたちに必要なことは何かと思いめぐらせた研修でした。 (M.Y)