テーマ学習発表会


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準備にリハーサルに大忙しだった小学部のみんな。
今日は2学期テーマ学習発表会です。

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高学年も低学年も自分たちの興味関心から学びを進めてきました。
発表は、ホームレス状態について調べた高学年からスタートです。

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日本のホームレス状態の現状や、こどもたちによる襲撃はなぜ起こるのか、自分たちには何ができる、など、考えたことや予想してみたことなどを模造紙にまとめ、自分たちの言葉で話します。

 

続いて、ユニバーサルデザインについて調べた小4の女の子。一人での発表です。

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点字についての発表は、クイズあり実演ありで、分かりやすいプレゼンになりました。
彼女は準備の段階から黙々とパソコンに向かい、点字が得意なスタッフに教えてもらったり、学園の中のユニバーサルデザインを探したり、それはもう熱心に学習を進めていました。

 

次は低学年のみんなによる発表です。

このブログでも何度か公開しています、低学年のテーマ学習。

当事者の方々に会ってきた中で、個々人の興味関心に沿って、見たこと聞いたことを絵にまとめ、「誰もが安心して暮らせる世界にするには?」について、低学年なりに考えたことを伝えます。

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噂が独り歩きしていつの間にかそれが現実になり、そして差別になる。北芝へ見学に行って、そんなことがあるということを教えてもらったみんな。

「私は噂を聞いて、『ほんまにそうなん?』と言える人になりたい。けど今は自信がないし勇気がない。でもそういう人になりたいと思ってる。」
等身大で正直なこどもの声に、大人もハッとしました。

 

そして小休憩のあとは、高学年の発表が続きます。

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いじめを題材にしたペープサート。彼女たちも休み時間に集まっては練習をし、本番を迎えます。
スタッフやこどもにも、いじめたりいじめられたりしたことのある経験について、アンケートを取っていました。

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続いては、民族の違いについて調べたグループ。

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ロマ民族、アイヌ、ネイティブアメリカン、黒人について各々の調べたことと考えを伝えます。

「悪いところばかりを見るのではなく、良いところも認めるのが大切じゃないか」
「差別する側が変わらないといけない」
「小さな差別、例えば友だちとか兄弟とかからやめていこうと思う」

国という大きいことを考えたけれど、身近なところにも視点がありました。

 

続いて、国の違いについて。
個人で学習を進めてきました。

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調べた国それぞれに存在していた(今も続いている)差別について伝えます。

インドの不可触民、カースト制度、児童労働などにも触れます。手元のメモを見ながら、用意した原稿ではなく自分の言葉で伝えてくれたのが印象的だった彼女の発表。

衝撃的な差別の事実に質疑も多くあり、調べきれなかった質問には、自分の予想として答えてくれます。

 

そして、いよいよ最後。しょうがいについての発表です。

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聴覚障害や視覚障害、また聴導犬についても伝えます。
彼女は、低学年にも分かるように視覚や聴覚にしょうがいがある方の生活に関してのクイズを出してくれました。

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音で時間などを知らせる、日常にあるもの。聴覚にしょうがいのある方はそれが聞こえないため聴導犬によってサポートを受けます。
そんなことを伝えるクイズです。

 

 

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全体としての質疑では、「そもそもどうして差別が生まれるのか?」という問いかけが。

サッとマイクを取ったのは、5年生の男の子。そこから他の人も意見を言ってくれます。
「自分とは違うってだけで、違う生物として見てるから差別になる。」
「先代からの価値観があるから。」
(スタッフ)「先代からっていうのはどういうこと?」
「うーん、親とか。」

 

別の質問では、

(スタッフ)「民族の違いのところでロマ人とかが出てきていたけど、その人と自分は同じ人やと思う?違う人やと思う?」と。

「この世に生まれた生物やから同じ。」
すぐさまそう言い切った姿がありました。

 

しょうがいや民族、国の違いなどから、差別について調べてきたみんな。
社会や世界に目を向けると同時に、友だちや兄弟など身近なところの「人を大切にする」ということも改めて考えていたんだなと感じた発表でした。

 

ありがとうございました~!
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