こどもの森では月に1回、クラス集会を開いています。
今回は低学年集会の様子です。
2年生の男の子が司会となり、3年生にサポートされながら話し合いを進めました。
さて、今日の議題は・・・
【困っていること】「やめてほしいのに、やめてくれない」
まずは困っている3年生Aくんの訴えからスタート。
3年A「(ある子が)たたいてきたり、ちょっかいかけてくるから、『やめて』って言って『わかった』って言うのに、やめてくれなくて困ってる」
3年K「話し合ったらいいんじゃない?」
A「もう2回も話し合ってる。」
K「それって、なんでたたいてくるん?」
A「遊びたいから。好きやから」
司会「それって、好きやからたたくん?」
A「そう」
Aくんは先日その男の子(1年生Gくん)と話し合っていて、GくんがAくんのことを好きでついちょっかいをかけてしまうということを
本人の口から聞いていました。
でも、Gくんは話し合いの翌日、また同じようにちょっかいをかけたりたたいたりしていたので
Aくんはすっかり困って低学年集会に出したのでした。
ただ、集会の場でGくんの名前を出してしまうと、逆に彼を傷つけてしまう可能性があるので、
名前は伏せて、困った行動に焦点をあてて話し合うことにしました。
名前は出ないものの、Gくんは自分のことだとわかった様子で、ちらちらとスタッフの顔を見てきました。
2度の話し合いを経て、自分の行動が変わらなかった結果、こうして集会の場に出されたことを
彼はどんな気持ちで受け止めているのでしょう。
司会の人が「まとめていいですか?
やめてと言われたらやめましょう。人がいやがることはやめましょう」
と、話をまとめようとしました。
そこで、スタッフが意見を言いました。
ス「好きという気持ちが伝わるような、たたく以外の方法ってどんなのがあるかな?」
3年B「ことばで言う。『あそんで』とか」
するとここで司会の人が
「それって、なぐって遊びたいんかな?」と、質問しました。
A「それは、おにごとかしたくて、ちょっかいかけてくるねん」
K「遊びたいなら『あそぼ』って言う。ちょっかいだしてあそぼうとするんじゃなくて、口で言うのがいいと思う。」
するとAくんが
「『あそぼ』って言われへんから暴力とかするんやから、『あそぼ』って言うのが言いにくいから
『あそぼ』の代わりに暴力をするねん」
と言いました。
(Aくんはその子のことよくわかってくれてるなあと、スタッフは内心嬉しかったです)
Aくんと同じくGくんの行動に困っているBくんが、
「とりあえず、暴力はやめてほしい」
と再度訴えました。
ここでようやく司会の人が
「まとめます。
やめてと言ったらやめましょう。『あそぼ』と言いましょう」
と話し合いをまとめて、この議題は終わりました。
AくんBくんは、話し合ってもまったく行動が変わらない彼に対して
悪口を言ったり無視したりするのではなく、まっすぐに向き合おうとしてくれました。
周りの人たちも、二人の困りごとをどうしたら解決できるか一緒に考えようとしてくれました。
この集会を経験して、Gくんは何を感じたでしょう。(A.M)