学ぶ力って何?~哲学の時間~


6月のことば共同の時間に、哲学をしました。
テーマは「学ぶ力って何?」
子どもたちが集まると、ろうそくに灯が灯ります。
これが哲学をする時間という合図です。
スタッフはいくつかの質問をして、子どもたちの声を聴くことに集中します。
高学年のクラスでは、こんな話し合いが展開しました。
「みんなは学校に来ていろんなことを学んでいると思うけど、
たとえばどんなことを学んでいますか?」
この問いかけに、こどもたちは
「国語とか」
「話し合いをすること」
「こうやって哲学すること」
「生きること」
むむ、いきなり深い。
「じゃあ、学ぶって何?」
「う~ん・・・何かを勉強すること」
「何かって、例えば?」
「う~ん、・・・国語とか、人生とか、それにお金のやりとり」
「歩いたり、電車に乗ってるときも学んでるで。ほら、駅名が漢字で書いてあるやん」
なるほど、学校以外のところでも学んでるねえ。
「人が何をしたら喜ぶかとか、何をしたら悲しむかとかも学んでる」
勉強だけでなく、コミュニケーションの方法も学んでるってことやね。
「じゃあ、なぜ学ぶの?」
「それは・・・学んでわかるため」
「将来就職するためとか、生活するため」
「やらなあかん勉強は生きるため、自分からやりたいことは楽しむため」
「話し合いは、人と関わるため」
「おとなになって苦労しないため、好きなことができるため」
そうか、割とみんな勉強はやるべきことと捉えているんやなあ。
正直、もっと違う答えもあってもいいと感じていたので、ちょっと残念でした。
DSC01506.jpg
さて、哲学の時間の後半は、今の話し合いを踏まえて作文を書いてもらうことに。
こうして作文を書くことで、一人ひとりがどうしてもそのテーマについて向き合うことになる。
それは、とっても大事なこと。
自分はどう思うのか。
友だちの意見を聞いて、自分の考えは変わったか、変わらないか。
さて、出来上がった作文を見てみると・・・
話し合いでは出てこなかった意見があちこちに。
6年生の男の子。
「どうして学ぶのかというと、それは人の役にたつ仕事について、
人のためになることで、自分も人も幸せになるからです」
6年生の女の子。
「学ぶということは、人の話を聴くこと。
自分と違う意見を聞いて、そこから学ぶ。」
4年生の女の子。
「いつでもどこでも学べる。
おとなも子どもも学ぶ。一生学び続ける」
子どもたち、すごいです。
子どもたちは学ぶということの本質をよく理解しているのだと
今回の哲学の時間を通して、教えてもらいました。
(A.M)