ぴよこちゃん、登場


 最近、学校に2時間近くもかけて来る男の子が、いつものリュック以外の手さげを持って学校に来ています。
 
 中身は、なんと「ぴよこちゃん」!にわとりの有精卵なのです。こんにゃくシップの方法で、発砲スチロール内を約30度ぐらいに常に温め、卵の向きを変えないといけないため、毎日、「ぴよこちゃん」も一緒に登校し、学校で代わりのこんにゃくを温め、交換しています。
2009-10-20 026 2009-10-20 029 2009-10-20 027
 「ぴよこって、さあ、まだ生まれてないやん。」
 「たまごの名前が、ぴよこなん!」
 「へえ~。でも、ぴよこってさあ、オスやったら、どうするん」
 「ぴよたろう?」「ぴよお?」「あ!ひげぴよやあ~!」
 「オスやったら、うるさくなって、近所に迷惑やから、食べるって、かあかが言ってる。」
 みんな興味津々です。
じぶんの書きたいことを書いて、みんなに伝える自由作文にも、早速登場しました。
  「うまれてほしい」
  はやくひよこになってほしい。
  ぴよこ、うまれてほしい。
  アースのうじょうからきた。
  たまごのぴよこかわいいかなあ~
  たまごの中でげんきかな~
  はやくみたい。
  ねがいがかなったら、いいのになあ~
  げんきにうまれてほしい。
 大事な大事な卵。自分でお世話をすると決め、毎日学校に持ってくることができ、友達といっしょにたまごの成長を共有できるって、いいことだなあ~(うらやましいなあ~)と思いました。
 子どもの頃、私も有精卵をかえしたことがあります。何度も失敗し、最終的には、叔父といっしょに孵卵器を作りました。ようやくひよこが産まれ、自分なりには、ものすごく感動しましたが、「学校には、いらないものはもってきてはいけない」ため、卵や孵卵器を学校にもっていくことはできず、話さえもしなかったと思います。
 こどもたち一人ひとりには、自分の今の立ち位置(興味・関心・家庭環境など)からなる生活=自分の世界があり、そのことと学校での学びが有機的につながっていうことが大切なんだと思います。