卓球台がやってきました!!


 ある男の子が全校集会で、「卓球に行こう」という提案を出しました。
 
 「卓球か~、卓球台、作ったら?」他の子がいいました。
 「え~、作る?そうくるとは、思わんかったな~」
 「作れるんちゃう?」
 「木工室にベニヤでできた作業台があるから、あれでつくったら?」
 「ネットだけ買ったらいいんちゃう?」
 卓球台を作ろうということで、話が盛り上がったとき、
 「ところで、誰が作るん?」という話になりました。
 結局、提案者以外に作ってもいいという子が現れず、提案者の子は、「卓球にいこう」という提案を取り下げました。
 スタッフ会議で、この提案が話題になりました。
 これから梅雨の時期がはじまること、卓球ならスペースもいらないし、人数がすくなくても楽しめる、卓球台をパーティのテーブルにも利用できるという理由から、この男の子の提案を受けて、卓球台を購入することにしました。
 卓球台が学校に届きました。組み立て式です。卓球台を組み立てるなど初めてでしたが、台は相当重いし、意外とビス止めが難しそうでとても大変な作業だということがわかりました。
 スタッフが多い日にやらないと無理やな~と思っていたところ、提案者の男の子自ら進んで組み立ての中心になり、自分で説明書を見ながら、長い時間をかけて組み立てていきました。「ちょっと手伝って!」「ここもってて!」「台はあまりに重いから、大人だれか来て!」とその男の子が、他の子どもたちやスタッフに声をかけていきました。みんなが交代で手伝い、ようやく卓球台が完成しました。
 その日、その男の子は、遅くまで残って卓球を楽しんでいました。
 提案したことを受け入れていくれる人や仲間がいて、カタチになっていくという経験は、とても大切なことだと思います。そういう経験を小さいうちから積み重ねていくことが、自分のアイデアや考えを仕事や暮らし、生き方の中で提案できる人になっていくことにつながっていると思います。これからも、子どもたちの声に耳を傾け、できる範囲ではありますが、子どもたちの希望や考えが実現するサポートをしていける学校でありたいと思います。