お泊まり会2018★準備編


お泊まり会への道のり。

 

キャンプが終わった10月ごろから、スタッフから3年生に声をかけ、お泊まり会実行委員が発足しました。

お泊まり会の話し合いは月曜日のスクールワークの時間。この時間を効率的に使うため、実行委員は前の週の金曜あたりに毎週集まっては、

・その時間に何を決めるか

・どういう風に話し合いを進めるか

・事前に準備しておいた方がいいことはあるか

などについて、準備をしてくれました。

 

スクールワークでは、毎年全くゼロからの話し合い。1年生~3年生までの低学年。まだまだ「自分はこうしたい!これがいい!」という思いが強い人たち。(低学年くらいの子って、まだまだこんな感じ)

こどもたち一人ひとりの思いも大事にしたい、折り合いをつけることも考えてほしい、あぁ…また「自分が!自分が!」ってなってしまってるなぁ…

話し合いを見守りながら、スタッフの心の中も、もぞもぞしたりします。

 

スタッフも意見があるときは言いますが、その意見をどう捉え、どう決めていくかはこどもたちに委ねられます。

 

おやつの値段も、晩ごはんをどうするかも、外で遊ぶか学校内で遊ぶか、も。

 

ここでひとつ。晩ごはんの例を。

 

 

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(3年生お泊まり会実行委員にて)

こども 「晩ごはんどうする?」

こども 「去年は注文したよな?」

こども 「その前はみんなで作った」

スタッフ 「そうやったなぁ」

こども 「なんかさ~、好きなやつ持ってきて食べたらアカンの?」(スタッフの顔を見る)

スタッフ 「それは私に聞かれても…みんなで話して、みんながそれでいいよってなったらいいんちゃう?」

こども 「カップラーメン持ってきたいねん」

こども 「それいいなー!何持ってこようかなー?」

 

ガヤガヤ。ガヤガヤ。

 

スタッフ 「(心の声)なんでやねん。そんな寂しいこと…汗 今テーマ学習で食についてやってんのに。カップラーメンって添加物が入っ…(うんぬんかんぬん)(心の声です)」

 

スタッフ 「好きなやつ持ってきたいって思ってる人もいるんやね。」

 

スタッフ「なんかさ、例えば、今出てきた方法が3つあるやん。注文、みんなで作る、それぞれ持ってくる、の3つ。それの「いいところ」と「残念なところ」を整理してみたらどう?それでスクールワークの時にみんなで考えてみたら?」

こども 「えっと、注文する、のいいところは、遊ぶ時間がいっぱいある!」

スタッフ 「はいはい。ホワイトボード書くね。」

こども 「注文するの残念なところは、お金がかかる?」

スタッフ 「ふむふむ。(書き書き)」

こども 「みんなで作る、のいいところは、自分たちでメニューを決めれる。」

こども 「アレルギーの人がいるから、それはちょっと大変なところ。」

こども 「それぞれ好きなやつ持ってくる、のいいところは、自分が好きなものを食べられる!」

こども 「それやったらアレルギーの人も大丈夫やなぁ。」

スタッフ 「私も意見言っていい?それぞれ持ってくるってのを想像したらな、なんかちょっと寂しい…というか楽しくない感じがしてるねんな~」

こども 「でも、「私これ持ってきたよ!」「私こんなん!」とか見せ合いしたりしてそういう楽しさもあるかもよ?」

スタッフ 「ふむふむ。」

 

ひと通り整理されたところで、実行委員は終了。

 

 

(低学年のみんなで、スクールワークにて)

司会 「晩ごはんをどうするか決めます。3パターンあって、いいところと残念なところを整理したので今から言います。」

ボード係 (3パターンを表にして書いていきます)

司会 「どれがいいですか?」

 

なかなか手を挙げて意見を言う人がおらず。

 

(誰か何か意見ないの?…と焦る3年生)

(どれがいいと思ってるか、手挙げてもらう?と、相談しだす3年生たち)

 

司会 「じゃあ、多数決っていうわけではないけど、一回人数を聞いてみてもいいですか?注文する、がいい人、手を挙げてください。じゃあ次、・・・」

 

~ それぞれで持ってくる、が大多数。注文する、みんなで作る、にも数票ずつ入り、どっちでもいいという人もいる、という結果に ~

 

司会 「みんなで作る、がいい人は、理由は何ですか?」

 

こども 「…(なんだかうまく言葉にならず)」

 

スタッフ 「質問してもいいかな?みんなそれぞれで持ってくるっていうのは、買ってくるっていう意味?それとも家で何か作ってきてそれを持ってきてもいいの?」

こども 「それでもいいと思う」

スタッフ1 「ということは、買って持ってきてもいいし、作って持ってきてもいいってことね?」

こども 「うん」

 

スタッフ2 「私は、注文する、に手を挙げたんやけど、注文した方が長い時間遊べるし、去年も注文してみて良かったかなって思ったから。」

スタッフ1 「去年注文したけど、アレルギーの子とかで食べられるものが少なかった人がいたんじゃなかったっけ?」

こども 「そうそう、○○くん全然食べられへんかったやん。」

スタッフ2 「あ、そうやったかも。」

○○くん 「うん、食べられへんかった。野菜ばっかり食べてた。」

 

スタッフ1 「私は、みんなで作る、に手を挙げたんやけど、その方が楽しいかなと思って。

でも、それぞれで持ってくるっていうのがいいって思ってる人がいっぱいいるのも分かったから、せめて、それぞれで持ってくるんやけど、みんなで輪になって食べるとか、おんなじ部屋で食べるとかして、みんな一緒に食べる時間を過ごしたい。せっかく年に一度のおとまり会やから。」

こども 「それはそう。みんなでホールとかで食べたら?」

司会 「△△ちゃんも、みんなでつくる、の意見に手を挙げてたけど、どう?」

△△ちゃん 「いいよ、それで。」

 

司会 「他に意見はありますか?(全体を見まわす)じゃあ、まとめます。晩ごはんはそれぞれで買って持ってきたり作って持ってきたりして、みんなでおんなじ部屋で食べる、でいいですか?」

みんな 「はい」

 

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ふぅ〜…

 

「それぞれで持ってくるって、そんな寂しいこと言うなよ~」とか

「昼も晩も準備しなあかんって、おうちの人大変やんか…汗」とか

正直色々思いますが、大人の願いは手放して、結果に執着しないことが大切かなと思います。

 

今回やってみて、どう感じるかは子ども次第。意外と楽しかったりするかも?

 

話し合いで決まった結果よりも、話し合った過程を大切にしたい。時間がかかっても面倒くさくても、大人も子どもも一人ひとりが納得できることを大切にしたいと思っています。

 

 

こんな風に話し合いをたくさん積み重ねて、時間をかけて準備をしました。

みんなで話し合って決めることが一旦落ち着いたら、しおりを作り、担当の準備を進め、あとは体調を整えてお泊まり会を迎えるのみ!

 

当日編はこちらです→https://kodomono-mori.com/blog/?p=14360

 

(M.F)